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第百六十七回: グリーン

 お花屋さんに花材を注文すると花材名を記した納品書が付いてくる。知らない花材が来る時は昔はアタフタしたが、何のことはない。納品書を見れば良いだけだ。おじさんになり図々しくなって来たので「ちょっと納品書に何て書いてあるか教えてくれる?」と部長に聞く。
 大抵はそこで解決するがたまに「先生、グリーンて書いてあります」と応えられる。万事休すである。花の写真を撮って名前を調べるアプリもあるようなのだが、柴犬を撮ったら「ガマの穂」と応答したらしい。もう少し待ってみようと思いインストールはまだだ。花屋さんの花材名のグリーンほど空しい物はない。グリーンは分かっている。その先を知りたいのに!と笑いながらも腹が立つ。
 特に横文字の花材は覚えきれない。長い名前も困る。さらに科属や名前も変わる。勘弁してほしい。今回は私たちでも時に忘れるグリーンを列挙してみる。

アイリス・オクロレウカ アヤメ科 花はまず店頭にない。冬場も枯れず長い葉が美しい。
カークリゴ コキンバイザサ科 プリーツの入ったハランかココヤシのようである。
マイレアナセディフォリア アカザ科 樹氷のように見える。クリスマスシーズンに活躍する。
スモークグラス イネ科 初め見たときは雑草かと思った。先端がフワフワしているのが愛らしい。
ブプレウルム セリ科 黄色の小花が咲く。覚えづらいし言いづらい名前である。略してブプレと言う。
ルスカスグリーン ユリ科 丸葉と細葉の2タイプがある。細い方がイタリアンルスカスである
ウーリーブッシュ ヤマモガシ科 オーストラリア産という感じ。金魚藻に似て銀色を帯びている。
ゲイラックス イワウメ科 形は睡蓮の葉の様だが、硬くて茎もしっかりしている。斑に紅葉する。
シペラス カヤツリグサ科 水生栽培ブームを経て花材になった。小さなシュロのようである。
バーゼリア ブルニア科 杉に似た葉で茎の上にビー玉大の花が付く。色も白、赤、緑、灰色等がある
ラグラス イネ科 どう見ても猫じゃらし(エノコログザ)である。今度うちの猫で試してみよう。
クッカバラ サトイモ科 フィロデンドロンの一種。葉の切れ込みが深いのが特徴である。
ドラセナ キジカクシ科 細分化すると50種は超える。いけばなから観葉植物まで利用される。
サンセベリア キジカクシ科  ねじれながら真上に伸びていく。肉厚で重さを感じる。
コアラファン カヤツリグサ科 昔はレスティオ科だった。 ホワホワした葉先はコアラを髣髴させる。
ミクロソリウム ウラボシ科 海藻のような不思議な姿をしている。触るとしっかりしている。
キキョウラン ススノキ科 葉が途中から開くように伸びる。葉を3枚組み直して足元隠しにも使える。
オオタニワタリ チャセンシダ科 濃い緑で大きく存在感がある。カーブはするが無理すると折れる
ピットスポルム トベラ科 斑入りの小さな葉を茂らせ短い状態で出荷される。剣山隠しに向いている。
フェイジョア フトモモ科 観葉植物として有名。名前が出てこない、覚えてもらえない代表。
モルセラ シソ科 小さなベル状の蕾が並んだ妖精の国に生えていそうな不思議な姿。色も柔らかい緑。
レザーファン オシダ科 アレンジには欠かせないグリーン。一枚を分けて使う。
ヤシ類 ヤシ科 アレカヤシやフェニックスロベリニーなどいくつもの種に分かれる。大型で南国風。
ラムズイヤー シソ科 白い毛に包まれ子羊の耳のような優しい印象。ハーブにもなる。
ミリオグラタス キジカクシ科 五葉松のミニ版。茎は固く葉は細かい。たまにトゲがあるので注意。

お稽古の時に名前を聞いた事があるかもしれない。グリーンで片付けず覚えていこうと思う。

 

 

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