桂古流いけばな/活け花/フラワーアレンジメント/フレグランスフラワー

ホームサイトマップ
 

第二十八回: 凛とした

桂古流展が12月7日に無事、会期を終えました。ご覧いただいたお客様、関係者の皆様ほんとうにありがとうございました。今はただ感謝の気持ちでいっぱいです。 「家元のお披露目はどうしますか」という幹部会の議題が2月にございました。私は「父が亡くなったあとも桂古流はこれだけ多くの門弟の皆様に支えられている。その姿をもってお披露目としたい」と応え了承いただきました。だから今回の展覧会は家元継承記念とはなっていますが、桂古流の現在をお披露目したつもりです。

かつて故横山ノック氏が大阪府知事に当選したとき、元コンビの上岡竜太郎が「こうなったからには府民がしっかりせなあきまへん」と言いましたが、桂古流の幹部をはじめ出品者も同じ思いだったでしょう。私のようにどこへ飛んでいくか分からない人間についていくのは、寅さんをまっている柴又の家族のようで大変だろうなあと変に門弟へ同情したりしています。「こうなったからには桂古流の門弟がしっかりせなあきまへん」

さて展覧会。私が言うまでもなく門弟はしっかりされていて、本当に立派な作品をだしてくれ、嬉しかったです。230人プラス親子教室の皆様ありがとうごいざます。ご自身の作品だけでなく周りの(特に私と会長の)作品も手入れと水注ぎいただき助かりました。

私のは水仙で山を作ったつもりです。伝書によると流祖が光格天皇から御銘をいただきました。「寒雪山」というお題で水仙を活けよというものです。その花型は三つの竹筒に水仙をたくさん活けたものでした。もちろんそれはすばらしいのですが、私は竹筒の数を増やしさらに山の景色にこだわってみたかったのです。今までの家元の花形をアレンジしてしまうのですから度胸がいりました。仏壇に手を合わせ「すみません、やらせてください」とお願いしてからはじめました。

まず竹筒の本数です。流祖が学んだ未生流では12本使いますが、桂古流の伝書には1本、2本、3本、5本と2本以外は奇数しか残っておりません。そこで敢えて11本としました。1本遠慮したともいえます。右側は陽なのでまっすぐに並べ、左側は陰として曲をいれました。青竹は奈良から取り寄せました。上からの寸や節の数など気をつかいながら傷つかないように運びました。

水仙です。水仙は陽側(右側)に花多く咲き陰側(左側)に蕾を配しました。陽側には客位の花形、陰側には主位の花形が入り陰陽和合としました。ただし曲のところは陰側でも右並びなので主位としました。1番高い竹筒には1花3葉をいけ2番目以降は様々な花形をちらしました。最後11番目の竹筒には元の1花3葉に戻るようにしました。

伊勢丹浦和店店長の松尾様からは「心に染み入る優しさより凛とした強さを感じました」というお褒めをいただきました。その凛とした強さは流祖以来歴代の家元が目に見えないところで支えて下さったからだと感謝しております。 これからしばらくのあいだ最新情報で桂古流展の作品を掲示いたします。お楽しみくださいませ。





バックナンバー>>
桂古流
最新情報
お稽古情報
作品集
活け花コラム
お問い合わせ
 
桂古流最新情報お稽古案内作品集活け花コラムお問い合わせ
桂古流家元本部・(財)新藤花道学院 〒330-9688 さいたま市浦和区高砂1-2-1 エイペックスタワー南館