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第三十三回: 初夏の花

 過ごしやすさではまさに最高のこの時期、いけばなの先生はとても大変なのであります。いける花が何もないのです。


 一般の皆様は「桜がおわっても、若葉があるではないですか」と思われるかもしれません。しかしいけばなの材料として若葉は、よほどのことがない限りつかいません。若葉は水が下がりやすく(しなびやすく)展覧会にむかないのです。若葉は根が付いているから一気に成長できますが、切られてしまっては手の打ちようがありません。


 またこの時期は、気温が一定でなく植物の管理が難しいのです。寒暖の差がおおきいと植物にはとても負担になります。だから枯れるはずのない花がバタバタとしおれていきます。今年の4月の展覧会では菊と芍薬を私は枯らしてしまいました。菊も芍薬も「絶対大丈夫」という材料ですが、菊は2日間、芍薬は半日しかもちませんでした。


 さらにカキツバタやショウブなどは一日花ですから、数日間の展覧会の際はあまり適しません。どうしてもお使いになるには展覧会の期間中、毎日花屋さんから仕入れて毎日いけかえるくらいの努力が必要です。


 ではまったく花がないのかというと唯一の救世主としてツツジがあります。これは花もちも良いし、華やかだし、本当に重宝します。が展覧会だとみんなツツジになってしまうという危険もあります。


  結局外国産のお花にたよらざるをえません。 百合もカサブランカとかを多用してしまいます。アンスリウムやアリアム、君子ラン、カラー、ダリアなども欠かせません。


 この半月をなんとか乗り切って青い花の代表格の鉄線につなげていく…そして夏らしい花に合流できるところまでもっていくのが私たちの初夏の花リレーです。



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