第54回埼玉県いけばな連合会展 この度はコロナ禍の中でしたが170名もの出品者で賑わいある展覧会となりました。検温・手指消毒・ヘルスチェックシートの記入をお願いしました。お陰で1ヶ月経過しても感染報告はなく、一応この方法が有効だと証明されました。
柄澤華陽 ストレリッチア 豪華なストレリッチアの花を引き出し満開の状態にしました。遠目にも気付くとても華やいだ作品となりました。
斉藤美智華 桜・かすみ草 ガラスの花器に細いポールを挿しました。緋毛擅との兼ね合いを考え、ポールに巻いた色紙があざやかでした。
杉村暁華 荒天柳・ニューサイラン 三角形を上手に生かして高さのある作品になりました。方向性のはっきりしているフォルムは魅力的でした。
鑓田佳翠 木瓜 用流しは桂古流七変化のひとつです。用に合わせ体の湾曲度も深くします。先生の所のお庭の花材だそうです。
菅原華節 孔雀ヒバ、ラナンキュラス 2種併せいけです。堂々とした風格のある作品になりました。真っ赤なラナンキュラスが根元を引き締めて人目を引く作品になりました。
時田咲月 マンサク 三脚鼎花器 桂古流七変化のひとつ前添え流しです。体より長い枝をダイナミックに流します。足元もしっかり付いていて良い作品でした。
福島康華 槇・ヒバ・桜 寄せ3管の活け方です。花器を寄せても枝同士が交差しないように心掛けます。空間がないので高度なテクニックが必要です。よくまとまっています。
田口雅幸 梅の?・万年青・苔ツツジほか 丸水盤に早春の自然花材を取り揃えました。厳しい冬を乗り越え春の喜びを謳歌しています。育てた植物ならではの風情があります。
白子妙花 南天・雪柳・水仙・菜の花 力強く立ち上がる南天は、作品全体の象徴となっています。水仙と菜の花を根元に多用し明るさを引き出しました。
新藤白龍 伊吹・金塗り竹・チューリップ・仏手柑 独特の世界観で花材コーディネートをしています。青銅器は色々工夫しながら展覧会に使える状態にしました。
日々のお稽古
川西直華 ライラック、スプレーカーネーション この時期香りも色も楽しめるのがライラックです。鮮やかな花ですが、水揚げが難しい事を覚えておきます。凹みのある花器を上手く生かしました。力のかかり方がお花にも伝わっている様に見えます。
小森田有華 レンギョウ、ホテチア コンポート花器に相応しく連翹の流れを思い切って使ったのは良かったです。ホテチアは可愛さをしっかりアピールできました。
大輪香華 枇杷の葉、ヒマワリ、アレンジアスター 大きな枇杷の若葉に手を焼きましたが、前後にしっかり開いた作品となりました。ひまわりの存在感も出せました。
内田婦久甫 ゴムの木、紫陽花、ギボシ 上尾市いけばな協会に依頼された作品です。パステル調の色彩を組み合わせて柔らかい表情をだしました。心安らぐ印象です。
中村心洋 スプレーカーネーション、ニューサイラン、カラー、デルフィニウム、レザーファン 独特な形状の花器なので対称系でもニューサイランに動きを与えました。大きな空間を取り込む作品に仕上がりました。
桂美会研究会 錦木とカキツバタの水陸いけ
桂美会は7世家元華慶の時に設立した研究会です。皆さん熱心にお稽古なさっています。
水陸いけは陸の枝と水生の草花を組み合わせて活けます。陸は白で、水は黒で表します。
桂会講習会 水辺を見せる花
ソケイを使ってアーチを作ります。剣山を用いず水面を広く見せます。
桂会講習会は現代いけばなの勉強会です。人々が求めている時代性や季節感などをいけばなとして学んでいきます。
ロゴマークやデザインについての講義もありました。
わかば会研究会
わかば会研究会です。陰陽についての講義を白龍がしました。中国からの文献を用いながら陰陽は分つことのできない存在という事を話しました。
ゴテチアの立ちいけです。ゴテチアは細く足元が弱い花材です。また花が大きく開くと寸法にズレが生じます。それでもこの花の持つ可憐さは人々を魅了します。
桂秀会 桂正会 研究会 花菖蒲のたちいけ
花菖蒲の立ちいけです。葉組み物の一つです。初夏のこの時期はカキツバタと共に研究会の花材となります。
桂秀会桂正会は祖父、先代華盛の創立した会です。その頃から続けている幹部と最新入会した人との交流がとてもうまく回っています。